自社が取れる効果的な独自戦略の構築が「要」

第七章 日本とイスラエルの関係「深化」のために

まず、独自戦略についてです。「独自戦略」が必要な理由は、世界最先端のイノベーションへアクセスする必要があるからです。イノベーションを通じ収益を生み出すためには、競合と差別化できてないと収益を生み出しません。イノベーションの源泉へアクセスする際は、世界最先端のイノベーションを興そうとしているスタートアップを惹きつける必要があります。アプローチする側は、そのスタートアップにとってベストな存在であることが理想です。世界一(エリア一位)の物を持っている場合など、スタートアップにとってわかりやすいです。自社が世界一になれる領域でない場合は、スタートアップを惹きつける独自の特徴を語れる必要があるでしょう。そのためには他社と差別化された自社独自の付加価値を反映させた独自戦略が必要です。

「世界一」がない場合は、「自社でスピードが速いもの(遅いと外部に愛想を付かされます)、競合より速いか」「スタートアップにとって自社が顧客となるテーマ」「自社の資源、効率性が最大限に使える」などでしょうか。イノベーションに対しての独自戦略は、外部共有され、発信されます。経営者が頭でわかっているだけでなく、最前線の現場の人間まで「言語化」され、社外へ適切に共有できるようになっていることが理想です。イスラエルでは、相手は、世界の名立たるグローバル企業です。フォーカスや目的がないとイスラエルでは戦えないでしょう。

いざ連携する場合は、独自戦略(テーマ)に基づき、「自社の付加価値を最大で最速化できるスタートアップと連携しようとしているか」「最新テクノロジーを取り入れるだけではなく、独自戦略に基づき、自社の付加価値を最大で、最速化できるテクノロジーと連携するような考えになっているか」「ビジネス化まで時間がかかるとすれば、それでも自社として意志決定していく社内理解は得られているか」など、求める成果で、中長期的な目線が必要な場合は、本質的な問いに組織としてどこまで共通理解を得られているかが肝となってきます。

独自戦略をコロコロ変える企業があります。イノベーションをビジネス化していくプロセスでは、独自戦略は安易に変えてはいけないでしょう。イノベーションの文脈における独自戦略は、経営戦略に近いものです。自社他社どちらも、人は絶えず変遷します。人が変わると、すべて変わる仕組みでは、組織にノウハウが蓄積されません。中長期的なイノベーションに取り組むことが難しくなります。経営者や社長が変わるたびにコロコロ変わってしまうようなものは独自戦略でも何でもありません。

が変わるとすべて変わると考えてしまうと、短期的な評価を得ようという方向に力が働きます。それでは、イノベーションをビジネス化していく成果は見込みにくくなります。