大きな失敗をしないために

第二章 スタートアップとどう対峙していくか

失敗は、「テクノロジー」や「イノベーション」を自社のビジネスに取り込もうとする場合、避けて通れないです。たとえば、新しいことを試みようとするとき、迷ったら「 Go のイスラエル、Stop の日本」は、両国の「失敗」に対しての価値観を表しています。「失敗」に対しての価値観は、失敗から再起し、次の成果を生み出していくかに直結していきます。畑村陽太郎氏の「失敗学のすすめ」という本では、3つの核があり、3つの失敗の種類があるとされています。

「3つの核」
1.原因究明( CA : Cause Analysis )
2.失敗防止( FP : Failure Prevention )
3.知識配布( KD : Knowledge Distribution )
「失敗の3種類」
1.織り込み済みの失敗
2.結果としての失敗
3.回避可能であった失敗

失敗の学術的な分析は本著の目的とずれますので引用のみにとどめます。「失敗の3.回避可能であった失敗」を予測することを、防ぐことが求められます。イノベーションを取り込んでいく際に、避けられる失敗は避けたいものです。「失敗の3.回避可能であった失敗」はなぜ起こるのか。イノベーションとは、きわめて不確実性が高い事柄だからです。

イノベーションを興すときには、自分と知らない相手とやろうとすると関係性がつきものです。コミュニケーションの取り方に始まり、成果に対しての考え方、物事を進めていくうえでのスピード、様々なことが違います。これは逆説的になりますが、不確定要素は多いため、その相手と上手く合致した場合は、素晴らしい成果を生み出します。私たちが目指すことはそういうことです。

そうした中では、「失敗は起こるものであり、失敗は起こらない方が、一番危険」「失敗、マイナス情報こそが価値。体裁のいい情報は自然に集まる。大きな失敗はいきなり起こらない。」というように、失敗そのものの認識を変えなくてはいけません。失敗は起こります。まず、何も失敗が起こっていないのであれば、チャレンジしていないに等しいです。これは説明するまでもありません。

新しい取り組みを始めるとこういうことが起こります。たとえば、「スタートアップのイノベーションを取り組もうと出資した、その後お金を持って逃げられた」「投資したスタートアップの CTO、主要メンバーが、他社に映るらしい」こうした事実は、次のチャレンジを挑もうとする機会や気持ちを大幅に阻害していきます。「回避不可能」と思う方もいるかもしれませんが、この回避可能策を考えることが私の仕事だと思っています。

新しい物事を進めていくときは、仕組みを作れば、情報の性質上、「上手くいっている、予定通り進んでいる」というプラスの情報はすぐ伝播してきます。ただ、マイナス情報は、仕組みを作っただけでは集まりません。「小さいマイナス情報が上がってきやすい仕組みになっているか」が肝です。マイナス情報を得るためには、仕組みよりも「失敗しても付き合っていける関係性なのか」が重要です。マイナス情報は、こちらから気になりだして、「あれは、どうなっているか」と気になり調べると、大抵、マイナス情報が上がってくるということが起こってしまいがちです。これは、コミュニケーションの頻度や方法が明らかに適切ではありません。

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