イスラエルビジネスの問題点 Step1

第四章 イスラエルのイノベーションと関わる際の勘所

日本企業がイスラエルとビジネスする際に、多くの課題にぶつかります。実行フェーズごとに整理してみましょう。

◆STEP 1 情報収集段階
「イスラエルと他社がビジネスを始めた」「次のシリコンバレーイスラエルに注目を始めたい」「イスラエルのセミナーへ参加して興味を持った」などから、自社でもビジネスできそうかどうかの検討に入るための材料を探す段階です。この段階で、課題らしいものは見つからなくても大丈夫でしょう。1 点、気に留め置くことは、売り込み案件に良質な案件はないですし、自社の戦略ニーズに的確に合致する案件はありません。見つかってもベストの会社か判断できません、偶々出会った会社とやろうとしてしまわないことです。

STEP 2 に向けては、イスラエルという国への不安、「そもそも安全なのか」という治安的な不安、ユダヤ人の交渉上手なイメージがあり渡り合えるか、などがあります。日本企業でよくあるパターンが、目的が定まっていないまま、「イスラエルは中東のシリコンバレー」という確認をしたがります。この確認をしに現地へ訪問していいかというお話です。2015 年ごろ、シリコンバレー駐在の S 社の方からイスラエル視察の相談を受けました。まだ、目的が定まっていないようで、「目的を見つけに行くような視察でなく、目的を定めた視察にするべきですよ」と、アドバイスしましたが、こう切り返されました。「シリコンバレーもそうであったが、実際来てみないとわからないことが多い。訪問してどういうことができそうかイメージできる、得ている情報と実態がどう違うか、そういう中でないと目的は見つけようがない。」と言われ、確かにその通りでしょう。

「目的を持った視察をすべき」と最初からフォーカスを定めた訪問にできる越したことはないですが、杓子定規に考えず、検討のための情報収集段階であれば、現地訪問し、自社がビジネスできそうか、一次情報をご自身の肌身を触れて感じることは重要だと思いました。机の上であれこれ悩んでいても仕方ありません。こうした場合は、ビジネスカンファレンスなどへの参加がおすすめです。

STEP 2 イスラエルとビジネス検討段階
具体的な検討となると本当に企業の数だけ、課題があるでしょう。まず、第一歩として特定企業と提携しようと考えます。土地勘がないと、要件にマッチする適切な協業相手を見つけるまでに多大な時間、リソースを要しま。関りを持ち始めようとする初期などは、ノウハウがないため、訪問先自体を適当に選んでしまう。幅広い情報ソースから適切な手法(できるかぎり広い深い調査)で、自社の戦略、ニーズに合致する協業相手を選定する術を持つことが正解ですが、そもそも、正解への入り口がわかりません。

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